吃音症がスポーツジムのあるバイトをした話②

昨日、スポーツジムで働くまでの経緯を書きました。よければどうぞ。

 

supisupinet.hatenablog.com

 

研修が始まった。

詳しいことは言えないが、机上での研修が終わり、接客の基本、受付のpc入力方法などを教わった。

 

一番嫌だったのは、接客の練習だった。

接客でよく使う言葉をはっきりと笑顔で言う練習だった。担当の方は優しいお方で、ゆっくりでいいですよと緊張を和らげようとしてくれるが、ゆっくり話そうと思って話せるのなら苦労はしない。

 

机上の研修もなんとか終わった。

受付業務があるため、入会手続きや退会の手続きなどを任される。基本的に決まった言葉を話せば難なくこなせるので、場数さえ踏めばなんとかなるものだろう。

 

ただ、自分にとっては①でも述べたが、決まった言葉を話すのが辛く、難航した。

 

ほとんどの手続きを覚えることはできたが、しっかりと話せるかわからず、研修が終わる前に辞めてしまおうか迷った。だが、社員の方、特に店長がとても優しい方で、症状については話してないにもかかわらず、理解してくれて、怒られることもなく、とても良い雰囲気で進んでいったため頑張ることに決めた。

 

全ての研修が終わり、初めてお客様に対して案内するようになる

 

初めは思い出したくも無いほどにボロボロだった。自分でも「そんなに吃る?」というほどだ。緊張も重なり、笑顔なんか一切なく、口も回らないことの方が多かった。

一回一回のエネルギー消費がとても多く、3時間でも持つか心配になった。

挨拶は言えるので、挨拶だけは元気よく言って頑張っている感を出していた。また、清掃を任されるときは最高だった。清掃に力を入れていただけで社員の方に良い評価されていたのは嬉しいのかなんなのか。

 

受付業務に加えてマシンの案内がある。マシン名を言ってから、見本を見せてからお客様にやってもらってチェックをするものだ。自分の場合、マシン名は言わずに「これはここを鍛えます」「これはここですね〜」と鍛える部位を触って教えることでなんとかごまかしていた。

今思うと、マシン名を言ったところで覚える方はいるのか少し疑問ではある。

 

受付や指導以外には、接客ということもあり、緊急時の対応やお客様とのコミュニケーションがある。お客様とのコミュニケーションについては、どのお客様とも平等に接しなければならないため、相槌をうって、少し話す程度で問題ないので大丈夫だった。緊急時に関しては、地震や火事などはなく、忘れ物やケガ、体調が悪い方への対応がほとんどだった。これらも特に決まった言葉を言う必要はなく、伝われば良いため、そんなに緊張はしなかった。

 

今思うと、最初の2ヶ月くらいはずっと行きたくないと思っていた。

たまに来る、優しそうなご高齢の方に手続きをするときは本当にスムーズにできたし、安心した。逆に若い人に対してだとどうしても緊張をしてしまった。

これから吃音でスポーツジムで働くつもりの方に少しでも参考になってくれたら嬉しいです。

明日は自分がどのように乗り越えてきたか詳しく書いていきたいと思います。